お問い合わせ 資料ダウンロード

Re-Mat ECOLUM 人・企業・環境をつなぐ、リマトの産廃コラム

世界におけるアスベストの使用状況と対策

2025.09.13

アスベストは甚大な健康被害をもたらす物質として知られており、日本ではすでに新規使用が禁止されています。しかし、世界ではいまだ一部の国や地域で輸出入・使用が続けられているのが現状です。本コラムでは、各国の規制状況や国際的な動き、そしてゼロエミッションの観点から求められる今後の対応について整理します。

世界におけるアスベスト対策の現状

世界保健機関(WHO)は、職業中のアスベスト曝露による死亡者数を年間20万人超と推計しています。これを受け、現在70を超える国々がアスベストの使用を法的に禁止しています

アメリカ:2024年3月に環境保護庁(EPA)が使用・輸入禁止を最終決定
ニュージーランド:2016年から原則輸入禁止(一部例外を除く)
台湾:2018年7月に全面禁止を施行

このように各国で規制が進む一方、依然として使用や輸出入が継続している国も存在しており、国際的な課題として残されています

日本国内の取組み

日本では2006年に新規使用が全面禁止となり、排出削減に大きく前進しましたが、建築物内には今なおアスベストが残存しています。そのため、安全に配慮した除去・廃棄が不可欠です。
環境省は「建築物等の解体等に係る石綿ばく露防止マニュアル」や「災害時における石綿飛散防止マニュアル」を公開し、平常時・災害時双方のリスク管理を徹底しています。これらの取組みは、建築物に残るアスベストへの適切な対応を進める上で重要な役割を果たしています。
また、国内では学校や公共施設における除去工事が順次進められており、児童生徒や地域住民の健康リスク低減につながっています。さらに、多くの自治体では除去費用の一部を補助する制度を設けており、個人住宅や民間施設における除去・改修工事を後押ししています。こうした支援制度は、残存アスベスト対策を加速させる重要な要素となっています。

ポイント整理

✅ 世界的には禁止国が拡大する一方で、一部では使用が継続

✅ 日本では2006年に全面禁止、残存建材への対応が課題

✅ 災害時の飛散リスクも含めた管理が不可欠

リマトの視点

株式会社リマトは、廃棄物処理の専門事業者として、アスベストを含む建材の適正処理・安全管理を通じ、環境課題にも対応していく姿勢を強めています。循環型社会や脱炭素社会の実現に向けて、廃棄物削減と安全確保を両立させるソリューションを提供し続けます。

まとめ

世界におけるアスベスト対策は依然として途上であり、国際的な連携と取り組みの加速が求められています。日本国内においても残存建材への適切な対応は不可欠です。本コラムをご覧いただいた皆さまが、社会的責任を担う企業として、安全で持続可能な未来に向け、コンプライアンスを重視しながら適切な廃棄処分を進めていくことが期待されます

参考資料

・International Ban Asbestos Secretariat. (2023). 「Current asbestos ban and restrictions list」. IBAS. https://www.ibasecretariat.org/alpha_ban_list.php(最終閲覧:2025.09.03)

・World Health Organization. (2023, July 20). Asbestos. 「WHO Fact Sheets」. https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/asbestos(最終閲覧:2025.09.03)

・環境省. (2021). 環境白書 令和3年版:第1部 「第2章 脱炭素・循環・分散への三つの移行」. 環境省. https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/r03/pdf/1_2.pdf (最終閲覧:2025.09.03)

・環境省. (2014). 「石綿飛散防止のための災害廃棄物対策マニュアル」. 環境省. https://www.env.go.jp/air/asbestos/saigaiji_manual.html (最終閲覧:2025.09.03)

・内閣府政策統括官(防災担当). (2023). 防災情報のページ: 「石綿に関する防災対応」. 内閣府. https://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/r05/107/news_07.html (最終閲覧:2025.09.03)

関連記事