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Re-Mat ECOLUM 人・企業・環境をつなぐ、リマトの産廃コラム

エネルギーの見える化

2022.08.25

電力やガスなどの使用によって排出される温室効果ガスの大幅な削減を目指すにあたって、「エネルギーの見える化」により省エネの効果があるとして注目されているのが「EMS (=エネルギー・マネジメントシステム)」です。2050年のカーボンニュートラル達成を目指す地域や企業、施設等が採用している、エネルギー・マネジメントシステムって何?という方に、基礎ワードをご紹介します。

エネルギーの見える化 「EMS(エネルギー・マネジメントシステム)」

エネルギー・マネジメントシステム(=EMS)は、電力やガスなどのエネルギー使用量を把握し、エネルギーのムダを省く仕組みです。具体的には、センサーや通信ネットワークを使って、エネルギーが、いつ、どの機器で、どのくらい使用されているのかをリアルタイムで遠隔監視し、パソコンやタブレットの画面上にデータやグラフを写し出します。 またシステムが取得したデータを蓄積し、分析をすることが可能です。これにより、例えば時間単位、日単位、月単位のエネルギー使用量の推移も把握できるため、どの時間帯の、どの機器による使用量が多いかなど、取り組むべき課題が明確になり、エネルギー削減の計画・実行・評価をし易くなります。

管理対象によって異なる 「EMS」

管理する対象の施設によって、さまざまな種類のEMSがあります。例えばビルのエネルギー管理をするBEMS(Building and Energy Management System)、地域全体のエネルギー管理のCEMS(Community Energy Management System)工場向けのFEMS(Factory EMS)、住宅向けのHEMS(Home EMS)、などです。エネルギーマネジメントシステムを意味するEMSという語の先頭に、それぞれ、ビルを表すB、地域を表すC、工場のF、住宅のH、が付いていて、どれもエネルギーの需要と供給の監視、分析、制御を目的としたシステムの基本は共通です。

工場向けのエネルギー管理 FEMS(Factory Energy Management System)

ほぼ毎日ラインを稼働させている工場では、多くのエネルギーを消費します。工場や施設では通常、稼働プロセスの最大需要に合わせて余裕を持たせたエネルギーを供給しているため、構造的にエネルギーの無駄が生じます。そのため、エネルギーコストと温室効果ガス排出量の削減は多くの工場にとって悩みの種でしょう。工場向けのFEMS(Factory Energy Management System)によって、受配電設備のエネルギー管理、生産設備のエネルギー使用や稼働状況の把握、各種機器の制御の自動化が可能です。エネルギー使用量を監視しながら生産ラインや照明機器、空調などの運転を制御して、ピーク電力の調整が出来るなど、さまざまな機能をそなえたFEMSが実用化されているようです。

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